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薬学のすすめ

薬局で働く薬剤師

第1回 薬局内での日常

高校生のみなさん、薬剤師がどんな仕事をしているのかご存知ですか?これから薬局で働く薬剤師がどんな仕事をしているのか紹介していきたいと思います。

私は、武庫川女子大学薬学部を卒業し、薬剤師として病院に就職しました。その後、結婚して子供ができたことを機会に退職し、実家の薬店の手伝いをしていました。

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皆さんは、薬局と薬店が違うという事をご存知ですか?薬店には薬剤師はいません。薬種商販売業といわれ、販売する医薬品が限定されています。それで、その薬店とは別に、新しく薬局を開局することになり、その薬局で現在も管理薬剤師として勤務しています。

最近でこそ、薬局といえば調剤薬局を想像されるかもしれませんが、当時は病院で処方せんをもらって薬は薬局でもらうという、「医薬分業」が今ほどすすんでいませんでした。

そのため、当初は、一般用医薬品に加えて、化粧品、ベビー用品、日用雑貨、介護用品、健康食品他さまざまなアイテムを販売するというスーパードラッグ形式で始めましたが、今では処方せん調剤の仕事が中心となってきています。

近頃は、自分の健康を自分で管理するという動きがあります。それを「セルフメディケーション」というのですが、私の勤務する薬局でも薬剤師がそれを支援していこうということで、店頭でさまざまなアドバイスをしています。

例えば、風邪薬には総合感冒薬から咳止め、鼻炎薬といろいろな種類があります。咳止めには解熱鎮痛成分は含まれていませんが、鼻水には効く成分が含まれています。そのため、熱はないが咳や鼻水がでるという症状なら「咳止め」でも効果があるということになります。

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多くのケースで症状に応じた薬の使い分けが必要なのですが、私たち薬剤師はそうした点を来局者にアドバイスしていくわけです。

また、処方せん調剤も行っているので、さまざまな病院から持ち込まれた処方せんをもとに、個人の薬歴(これまでに服用した医薬品の履歴)を作成し、店頭で購入された医薬品をチェックするという行為も行っています。

そして、飲み合わせも考えて必要な薬を選択するといった、来局者のニーズに応えています。

薬剤師には、医師のもつ「処方権」はありませんが、ニーズにあわせて薬を選択し、重症の場合は受診勧告するという行為は「処方権」に匹敵する薬剤師の職能といえるでしょう。

病院へ行かなくても治せる病気を薬局を通じて治せるということは、医療費の抑制にもつながりますし、地域の人々の健康を守るために薬剤師は必要とされているのです。

2008.04.03辻内秀美 (1987年 生物薬学科卒)

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