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マリーちゃん

Interview

インタビュー

先生

野坂和人 先生

  • 代謝生化学

Q:誕生日はいつですか?

野:2月3日の節分の日です。小中学生の頃ですが、誕生日には母親が数え年の数だけ豆を半紙に包んで渡してくれていました。ひたすら豆を食べて、豆まきをした記憶があります。誕生日ケーキよりも豆の方が印象に残っていますね。

Q:好きな食べ物・嫌いな食べ物を教えてください。

野:何でも食べますが、和食が好きです。お寿司とか、、、あと”ノドグロ”のような脂がのった焼き魚も好きです。昔は納豆が嫌いでしたが、今は食べられるようになりました。今、どうしても苦手なものは獣系の肉です。ジンギスカンとか馬刺しなどの臭みがあるものが苦手です。

Q:休日の過ごし方やおすすめスポットを教えてください。

野:大津市の瀬田に住んでいますが、そこに”びわこ文化公園”という広い公園があります。四季折々の自然にあふれていて素敵な場所ですよ。県立の美術館や図書館もあるのですが、特にここの図書館は近くに滋賀医大があるので専門書が揃っていて、調べものをするためによく通っていました。あとは、雨が上がった後の天気の良い日や、空が高く見える冬の寒い日などに、窓や屋根を全開にして琵琶湖の湖岸道路をドライブするのが好きです。雪が降った後もとても綺麗な景色を見る事ができて、素敵なおすすめスポットですよ。

Q:学生時代はどのように過ごしていましたか?

野:低学年の時には軽音部とサッカー部を兼部していて、部活動を一生懸命やっていました。バイトは家庭教師や塾講師をやっていました。下宿だったので、夜中まで友達と語り合ったりもしていましたね。当時の平均的な学生だったかも知れません。4回生になると研究室配属があり、研究室中心の生活になりました。研究室で過ごすのは楽しかったです。あとは本を読んでいました。小説をたくさん読みましたね。

Q:先生が学生だった頃と今とで変わったと感じることはなんですか?

野:今の学生さんを見ていると、自分の頃に比べて真面目だなと思います。他には、今はインターネットが発達して情報量がすごいですが、”正しい情報を識別する能力”が必要だなと思います。私が学生だった頃は、何か知りたい!と思うと、本で調べたり先輩や先生に聞いたりと情報を得るのが大変でした。しかし今は、情報量が多すぎて、何が本当に正しいのか分かりにくいのではと思います。

Q:先生はどのように進路を決められましたか?

野:大学生の頃は、将来の目標をなかなか持てませんでした。薬学の上級公務員試験を受けてみたら受かったので公務員になりました。その時たまたま配属されたのが、京都府立医科大学附属病院の薬剤部だったんです。それがラッキーでしたね。そこで如何に自分が勉強して来なかったのか、という事がわかり、これはまずい!と思ったので、学生のときよりも勉強しました。大学病院では、基礎系の研究室で研究もさせてもらうことが出来たので、私は生化学教室で研究もしていました。そうすると実験が面白くなり、いくつか論文を出すことができました。学位をいただく頃に、その研究室の教授の先生に誘われて教員になり、今に至ってます。

Q:私たちが進路を決めていくうえでのアドバイスを教えてください。

野:将来なりたいものが決まっているのなら、その姿を想像して頑張ったらいいと思います。上手くいかないときもその姿を思い浮かべると、頑張れるのではないですか。しかし、やりたいことが分からない人は、とりあえず一日一日、今やらないといけないことに真面目に取り組んで欲しいです。将来何かを選択しないといけないとき、頑張ってきた人には選択肢が増えていると思いますよ。

Q:武庫女の好きなところはありますか?

野:大学の外も中も綺麗なのが素敵だと思います。いかにも?女子大という感じで良いですね。中でも一番好きなところは実習室です。実習室の机や椅子はデンマーク製で洒落てますよね。

Q:武庫女生のイメージを教えてください。

野:実は私の中での武庫女生のイメージは30年位前に出来ています。薬剤部で働いていた時の同僚や、実習で来た学生を見て、”仕事が出来て、とても明るくて、一緒にいると楽しくて、美人”というイメージが出来上がりました。

Q:研究室のアピールをお願いします。

野:現在、研究室のスタッフは私と助手さん2人しかいません。こぢんまりとした感じですが和やかにやっています。学生さんも明るくて楽しい子が揃ってますよ。生化学Ⅱ講座は微生物の栄養物質代謝を探求する研究室ですが、現在は主にビタミンB1の生合成や膜輸送を担う酵素の反応機構や発現調節機構に関する研究を行っています。これらの研究成果を将来は新規の抗菌剤や栄養学的に有用な微生物開発に結びつけたいと思っています。具体的には、ピロリ菌やユーグレナなどの微生物、タンパク質そして核酸を扱っています。動物を使う実験だと、データが曖昧なことが多々ありますが、タンパク質や遺伝子レベルですと、結果ははっきりして分かりやすいです。こつこつとタンパク質を調製したり、遺伝子を単離しないといけないので地味な研究かも知れませんが、新しいことを発見したときは、今世界中でこの事を知っているのは自分だけだろうな、などと考えてウキウキしています。

Q:武庫女生へのメッセージをお願いします。

野:進路を決めるときのメッセージとかぶりますが、目標がある人はそれに向かって、ない人は今やるべきことを一生懸命やってください。つい先日まで大阪大学の総長をされていた平野俊夫先生が、ご講演で「山の頂上に登りきって初めて新しい景色が見える」と言われてました。そして「頂上に近づけば近づくほど傾斜はきつくなる」とも。私も昔登山が趣味だったこともあり、このお話に凄く共感して授業でも紹介したことがありましたね。平野先生は研究成果を山の頂上に置き換えて話されてましたが、この例えは学問や日常一般のことにも通じると思います。皆さんには、先ず小さな山でもいいから頂上に立っていただきたいです。きっと次の目標が見えてくると思いますよ。大学が提供する事は皆さんに平等に与えられますが、どれだけ受け取れるかはどれだけ努力したかによって変わってきます。でも、人生にとって大学が全てではないので、やり残したことがあっても挽回するチャンスがありますよ。卒業時に思い通りの状況になっていなくても、悲観せずに新たに頂上を目指して張ってほしいですね。

Q:受験生へメッセージをお願いします。

野:化学が得意で、自然科学に興味がある方なら、大学生活も楽しめると思いますので、そういう方は是非来てください!
イ:ありがとうございました!!

(2015年9月15日インタビュー)

先生

在学生・卒業生