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2020.02.27
キャンパスライフ
第3−4期長期実務実習総括発表会が行われました。

今年度の第3-4期実務実習生による発表会が開催されました。

 

令和2年2月22日(土)15時より、薬学部浜甲子園キャンパス(P5-341)において、発表テーマ「長期実務実習を振り返って」と題して、今年度の第3-4期実務実習生による発表会が開催されました。

 

 冒頭、篠塚学部長より「お帰りなさい。みなさんの顔・態度を見ていると、成長して帰ってきたのではないかと感じています。」と述べられ、続いて「4期は新型コロナウイルスの感染が非常に問題になっている中での実習だったと思います。しかし、これが医療現場です。感染に危険性があるからと言って拒否をすることは許されません。実際に現場では綿密な計画を立て、感染対策を実行している最中ですが、これは通常の業務を超えた仕事になります。このようなこともプラスαとして必要に迫られることがあります。その時、自分はどのような役割を果たすべきなのか、どうしたいのか、想像してみてください。

本日は実り豊かなディスカッションになるように積極的に質問し、たくさんの人に発表を聞いてもらってください。そして今の自分に何が足りないのか考えて、収穫を得てください。」とのご挨拶がありました。その後、今年度第3-4期の実務実習生により、ポスターを用いた発表が行われました。

 

 発表では、実習施設の概要や特徴、実習内容の説明からはじまり、実習を進める中で工夫した事柄、苦労した点、それらの解決策、反省点などが詳しく発表されました。

 病院における実務実習では、実際に現場で出会った症例で、がん化学療法時の併用薬の可否や栄養管理、副作用対策についての紹介がありました。既往歴に糖尿病を持つがん患者さんのシックデイ※時の血糖コントロールに用いる薬剤のガイドラインを調べ、医師に提案していました。 

 薬局の実務実習では、地域医療を支える現場として、様々な症例や現場の抱える問題点を考察しながら、具体的な説明とともに発表がありました。骨粗鬆症治療薬のビスホスホネート製剤※であるボナロン (アレンドロン酸) とリカルボン (ミノドロン酸) は作用機序は同じにも関わらず使い分けされていることを疑問に思い、両者の比較をしていました。これらは剤型や適応症、用法の違いにより使い分けされており、患者さん個々に合った薬物治療をすることで服薬コンプライアンスを高めることができるのではないか、との発表がありました。 

 

 学生の発表に引き続き、実務実習担当者の教員より総括が行われました。引き続いて学科長より「大学で、教員はみなさんのことを中心に考えて動いています。しかし、臨床の現場では患者さんが中心で、周りに医師、薬剤師など様々な医療スタッフがいます。その中に今回皆さんは加えてもらいました。その時に先生方や患者さんに、この学生が来てよかったと思ってもらえたでしょうか。」と問いかけがあり、続いて「現場というのはそんなに甘いものではありません。辛く、苦しい思いをしている目の前の患者さんを、どうすれば苦しみを軽くすることができるか、考えてみてください。もちろんそれにはお薬の知識が必要です。しかしそれだけではなく、優しい声掛けや頷き、それだけでも患者さんは少し元気になれると思います。今回は実務実習という形で現場に行きましたが、最終的には個々に知識を身につけて、臨床現場で力を発揮していただけたらと思います。みなさんはまだ途上です。ですので、教えていただいたことをもう一度振り返ってもらいたいと思います。」と挨拶がありました。

 

 指導薬剤師の先生方には、お忙しい業務の中、実務実習のご指導をいただきありがとうございました。先生方のご指導のおかげで、学生個々にしっかりと成長することができた印象を得ました。2月25日からは新5年生1期の実務実習が開始されますが、今後の成果も期待されます。

 

【薬学部広報委員】

※シックデイ:病気になった時のことを言います。

※ビスホスホネート製剤:骨組織における破骨細胞の活動を阻害することにより骨量の低下を抑制する医薬品の総称。

冒頭、篠塚学部長よりご挨拶がありました。

 

積極的に質問し、ディスカッションをしています。

 

先生にも臆することなく発表します!

 

たくさんの友達に、実習で学んだことを聞いてもらいました。

 

実務実習担当の教員より総括がありました。

 

最後に、学科長よりご挨拶がありました。